「2030年、家づくりに“義務”が生まれるって知っていましたか?」
ZEHという新しい暮らし方が、出雲・松江でも“当たり前”になる未来が近づいています。
はじめに
おはようございます!
好きな言葉は「笑う門には福来る」、林谷佳和です。
少し前に「GX志向型住宅」の補助金についてご紹介しましたが、今回はもうひとつ、今後ますます注目されるキーワードをご紹介したいと思います。それが「ZEH(ゼッチ)」です。
GXとは「グリーントランスフォーメーション」の略。じゃあZEHってなんの略かと言うと…「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」。
「NEHじゃないの?」と思ったそこのあなた、奇遇ですね。私も最初はそう思って調べました(笑)。
Net Zero Energy House——つまり、家で使うエネルギーを、自分の家でまかなえる、かしこい暮らし方なんです。。
これを略して「ZEH」と呼ぶそうです。
正直、覚えづらいです。1年後に聞かれても自信がないかもしれません。
そんなZEH、最近よくこんなご質問をいただきます。
- 2030年には義務化されるって本当かね?
- ZEHの暮らしってどげなかね?
ちょっと先の話に思えるかもしれませんが、実は“今から知っておく”ことがとっても大切なんです。
この記事では、「ZEH暮らし 2030年 義務化」というキーワードをもとに、これからの住まいのあり方や、私たちが今から準備できることを、できるだけやさしくお話ししていきます。
松江や出雲で家づくりを考えておられる方にとって、少しでも参考になればうれしいです。
2030年の住まい、ちょっと想像してみんかね?
「2030年にはZEHが当たり前になる」──そう聞くと、なんだか未来の話のように感じますよね。
でも実は、国はすでに「2030年には新築住宅の平均でZEHレベルの省エネ性能を確保する」ことを目標に掲げていて、義務化に向けた動きが加速しています。

<経済産業省の資料より抜粋>
ちなみにZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)というのは、もう少し詳しく言うと「使うエネルギーより、つくるエネルギーの方が多い家」のこと。
太陽光発電や高断熱・高気密の設計を取り入れることで、エアコンや照明に使うエネルギーを最小限に抑えつつ、自家発電でまかなってしまおう、という考え方です。
私たちが暮らす松江や出雲のような地域でも、これからは「光熱費ゼロで快適な家」が“あたりまえ”になっていく時代が来ています。
背景にある「暮らしの不安」
ZEHが注目されるようになったのは、単なるトレンドではありません。
その背景には、日々の暮らしのなかで誰もが感じている、じわりとした不安があります。
冬は底冷えするような寒さ、夏は猛暑日が続くなど、近年は気温の差が一段と激しくなっているように感じませんか?
さらに、電気代の高騰や突然の停電といったニュースが流れるたびに、「このままで大丈夫かな」と思われる方も少なくないはずです。
そうした不安のひとつひとつが、「住まいのあり方」を見つめ直すきっかけになっています。
快適で健康な住まいを守りたい
光熱費の高騰が続くなか、「毎月の電気代やガス代がじわじわ上がってきて不安」という声をよく耳にします。
特に冬場、築年数の経ったお住まいでは部屋ごとに暖房をつけるため、ひと月に数万円もかかるというご相談も少なくありません。
加えて、浴室やトイレとの温度差による「ヒートショック」も見逃せない問題です。
断熱性が低い家では、暖かい部屋から寒い場所へ移動するだけで、体への負担が大きくなり、高齢のご家族がいらっしゃるご家庭では特に心配の声が上がります。
ZEH住宅では、外気の影響を受けにくい高断熱・高気密構造を採用することで、家中の温度を安定させることができます。
寒い冬でも「どの部屋に行ってもあたたかい」と感じられる住まいは、家族みんなの健康と安心につながります。
電気代の削減が未来の安心につながる
これからの住まいにおいて、見逃せないのが「毎月かかる固定費」、特に光熱費の存在です。
近年はエネルギー価格の上昇が続き、「使った分だけ上がっていく電気代」に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
冷暖房を使わずに快適に過ごすのは難しく、暮らしやすさを求めれば求めるほど、電気やガスへの依存度も上がってしまいます。
その結果、光熱費は知らないうちに家計の重荷になりがちです。
そんな中、ZEHは“使うエネルギーを減らす”だけでなく、“自分でつくってまかなう”という選択肢をもたらしてくれます。
断熱・気密の性能を高めることで、冷暖房効率が良くなりエネルギー使用量が減るだけでなく、太陽光発電によって日中に必要な電気を自家消費できれば、電気代を大きく抑えることができます。
毎月の請求額を見てため息をつく生活から、将来の見通しが立てやすい安心の暮らしへ。
ZEHは、“あたりまえにかかる出費”に向き合う住まいのカタチでもあるのです。
災害への備えとしてのZEH
地震や台風、大雨による停電……。日本に暮らしている以上、いつどこで災害に見舞われるかは誰にもわかりません。
そんな中で、「自宅で電気が使えるかどうか」は、ただの利便性ではなく、家族の安心や命に関わる備えにもなってきています。
ZEH住宅では、太陽光発電や蓄電池を活用することで、停電時にも必要最低限の電力を確保できる仕組みが整っています。
スマホの充電や冷蔵庫の稼働、夜間の照明など、「当たり前」が守られることは、災害時の大きな安心につながります。
また、ZEHの高断熱・高気密の構造は、冷暖房が使えない状況でも室温の変化をゆるやかに保てるというメリットも。
エネルギーを蓄えながら、外気の影響を受けにくい住まいは、災害に強い住環境でもあるのです。
さらに、家庭からのエネルギー消費は全体の15%を占めるとも言われており、一軒一軒の省エネ意識が、社会全体の安定にもつながっていく
——それが、ZEHのもうひとつの大きな意義です。
義務化を前に、今できること
「じゃあ、2030年までに何をしておけばいいの?」
そんな疑問にお応えするとしたら、まずお伝えしたいのは、“知ること”が第一歩だということです。
たとえば、国や自治体が用意している補助金制度や税制優遇の内容、ZEHに対応している住宅会社の特徴など、情報を知っているだけで、家づくりの選択肢はぐっと広がります。
そしてもうひとつ大切なのは、「無理のないステップで進めること」。
たとえば、今すぐ新築の予定がなくても、断熱リフォームを検討したり、太陽光パネルを後付けで導入したりと、段階的にZEHに近づける選択肢はたくさんあります。
ZEH仕様の住宅は初期費用が高めに感じられるかもしれませんが、光熱費の削減+補助金の活用によって、結果的には家計にやさしい投資になるケースも多いです。
ちなみに、出雲市で実施されている「ゼロカーボンシティ加速化事業」のZEH補助金について、春頃に市役所の担当者に確認した際は、令和7年度の受付はまだとのことでしたが……
つい先日、受付が開始されたという情報が入りました! 申請をご検討中の方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
🔗出雲市ゼロカーボンシティ加速化事業ZEH補助金」の受付について
2030年を見すえて「今」を選ぶ
2030年、ZEH住宅は“選べる選択肢”ではなく、“あたりまえの基準”になっていくと言われています。
けれども、未来を見すえて今から少しずつ備えておくことで、焦らず、あなたらしい家づくりができるはずです。
「断熱って実際どれくらい効果があるの?」「うちの土地でも太陽光って使えるのかな?」
そんなふとした疑問や気づきが、ZEHを考える第一歩になります。
私たち林谷ホームは、出雲・松江という地域に根ざし、家族の暮らしに寄り添う“やさしい住まい”づくりをお手伝いしています。
ちょっと聞いてみたいな、と思われたときは、どうぞ気軽に声をかけてくださいね。
それでは良い1日をお過ごしください。
本日もご安全に!
参考資料:経済産業省🔗更なる省エネ・非化石転換・DRの促進 に向けた政策について(PDF)