2025年、島根県の公示地価は26年連続で下落。一方、松江・出雲の一部では上昇も。
数字だけでは見えない、“本当に知っておきたい判断軸”をまとめました。

はじめに

おはようございます!
好きな言葉は「笑う門には福来る」、林谷ホームの 林谷佳和 です。

日差しの強さに初夏の気配を感じる季節になってきましたね。
そんななか、「そろそろ家のこと、真剣に考えてみようか」と動き始める方も増えているように思います。

最近お客様からよく聞くのが、
「地価って下がってるんかね?」「今、家を建てても大丈夫かね?」といった声。
特に島根県、松江市・出雲市で土地や住宅の取得を検討されている方から、不安やご相談をいただくことが増えています。

そこで今回は、2025年1月に発表された最新の公示地価をもとに、島根の地価の現状や今後の見通し、そして“地価下落”というニュースとどう付き合っていけばよいのかを、できるだけわかりやすくお伝えしていきたいと思います。

島根の地価は本当に下がっている?【島根 公示地価 2025年】

「島根 地価 下落」――そんなワードが検索される背景には、確かに長期的な下落傾向があります。
実際、国土交通省が発表した2025年の公示地価によると、島根県全体の地価は26年連続で下落しています。

ただ、全体が下がっている=どこも危ない、というわけではありません。
松江市では松江駅周辺や学園エリア、出雲市では出雲市駅周辺やバイパス沿いの商業地域など、一部のエリアでは地価が上昇している地点も確認されています。
これは利便性や再開発の動きが評価されている結果とも言えます。
私も地元に住んでいて場所をイメージするだけで価格が高い印象があります。

特に松江市の一部では前年比+0.8%と上昇。出雲市でも+0.6%の地点が見られます。
地価は「全体の平均」よりも「地点別の特徴」を見て判断することが大切です。

なぜ「地価下落=不安」につながるのか

多くの方が「住宅は資産」と考えて購入されます。
ところが「不動産 資産価値」と検索する方が増えているように、自宅の価値が将来的にどうなるかを心配されている方が多いのが現実です。

その背景には、以下のような事情があります。

  • 地方全体で人口減少が続いている
  • 利便性の低い地域では住宅需要が減りやすい
  • 空き家問題の増加により、住宅市場に不安が広がっている

特に島根県では、松江・出雲以外の地域では地価の下落傾向が続いており、「この先、自分の家の価値はどうなるんだろう?」と不安になるのも無理はありません。

では、どうすればよい?

不安があるときほど、必要なのは「情報整理」と「冷静な判断軸」です。
地価下落のニュースだけで判断せず、次のような視点を持ってみてはいかがでしょうか。

将来、地価が上がる可能性のある地域とは?

島根県内でも、将来の地価が安定・上昇しやすいと見られているエリアには共通点があります。

  • 松江駅周辺や出雲市駅周辺
    交通の利便性が高く、駅前再開発や商業施設の充実も進んでいるエリア。
    通勤・通学・買い物すべての面で暮らしやすく、今後の地価上昇にも期待できる地域です。
  • 出雲バイパス沿いの新興住宅地
    交通アクセスの良さに加え、若い世代の流入が進むエリア。
    住宅需要が安定しており、地価も底堅く推移しているのが特徴です。
  • 医療・教育機関が近いエリア:年齢問わずニーズがあり、住宅需要が底堅い

これらのエリアは、地価が下がりにくい「安定エリア」として注目されています。

地価が下がって損する?売るべき?迷ったときの判断軸

「このまま地価が下がったら…売っておいた方がいいのかな?」
そんなふうに迷ってしまうこと、ありますよね。

でも、こういうときこそ焦らず、自分自身の気持ちと向き合ってみることが大切です。
こんなふうに、自分に問いかけてみてください。

  • 今後10年以上住み続ける予定があるか?
  • 自宅を「売る資産」としてではなく「暮らす場」として考えられるか?
  • 子どもや孫への住み継ぎを想定しているか?

もし「はい」と答えられる質問がひとつでもあるなら、
地価の上がり下がりに振り回されすぎず、「今の暮らしにとっての価値」を軸に考えてみるのもひとつの方法です。

住宅は、数字だけでは測れない“人生の舞台”です。
売る・残すという選択に正解はありませんが、「自分の中の軸」が見えてくると、不思議と気持ちも落ち着いてきますよ。

よくあるご質問(FAQ)

Q1:地価が下がっても固定資産税は下がりますか?

→ 地価の下落が一定の基準を超えた場合、一部の地域では固定資産税評価額の見直しが行われることもあります。
ただし、税額への反映には時間がかかるケースもあり、すぐに負担が軽くなるとは限りません
市区町村ごとの対応にも違いがあるため、詳細は役所の税務課などに確認されるのが確実です。

Q2:土地を買うなら今は避けるべきですか?

→ 「地価が下がっている=買わない方がいい」とは一概に言えません。
むしろ、地価が落ち着いている今こそ“狙い目”になるエリアも存在します。
将来的に人口流入や開発が進む見込みのある地域では、今のうちに取得することで将来的な価値の伸びを期待できることも。
大切なのは、「下がっている理由」と「そのエリアの将来性」を見極めることです。

Q3:将来子どもに家を譲る予定ですが、価値が下がるのは心配です。

→ ご心配なお気持ち、よくわかります。
ただ、“価値が下がりにくい家”は、地価だけで決まるものではありません
駅や学校へのアクセス、生活の利便性、耐震性・断熱性などの基本性能が整った住まいは、将来世代にも安心して受け継がれる資産になります。
長く住み継げる家を意識して設計することで、「価値」も「安心」も備わった住まいを残すことができます。

子育て世帯が「土地選び」で気にすべきポイント

子育て中のご家庭にとって、家づくりでまず悩むのが「どこに住むか」ということ。
やっぱりいちばん大事なのは、日々の暮らしがしっかり回ることです。
ここでは、子育て世帯が“本当に気にすべき”土地選びのポイントを、3つの視点でご紹介します。

徒歩圏内に「安心」があるかどうか

毎日の送り迎え、子どもの通学、安全な通園路……これらは暮らしの中でも大切な部分です。
保育園や小学校が近くにあれば、朝の準備も余裕が生まれ、行事や通院などにもサッと対応できます。

  • 徒歩10分圏内に園や学校があるか
  • 歩道の幅や信号の位置、安全性はどうか
  • 地域の見守り体制や交通量は?

こうした環境は、「安心して子どもを送り出せる毎日」をつくってくれます。

通勤・通園・買い物のバランスが取れているか

通勤を優先したいけれど、保育園や学校、買い物も便利な場所がいい……そんな願いをかなえる鍵になるのが「バイパスへのアクセス」です。

バイパスの出入り口が近ければ、職場まで多少距離があっても、時間をかけずに通勤できますし、週末の買い出しや外出にも便利です。

  • バイパスの入口が近くにあるか
  • 渋滞の少ないルートが使えるか
  • 車で5〜10分圏内に大型スーパーや病院があるか

忙しい毎日だからこそ、「無理なく動ける距離感」が暮らしのストレスを減らしてくれます。

子どもと一緒に“地域で育つ”視点をもつ

住まいを選ぶときは、家の中だけでなく、「どんな地域で子どもを育てるか」という視点もとても大切です。

図書館や公園が近くにあったり、同年代の子どもが多く暮らしていたりすると、自然と外で遊ぶ習慣ができたり、親同士の交流も生まれやすくなります。
私のおすすめは、図書館です。
松江や出雲にも、絵本の読み聞かせスペースや、親子で座れるちょっとしたコーナーが充実している図書館がいくつもあります。

ワクワクする冒険のお話、ちょっとドキドキする怖い話。
読む本によって、子どもの表情や反応ががらりと変わります。
その反応をすぐ隣で見て、一緒に怖がって、一緒に笑って――
そんな何気ないけれど、かけがえのない時間を過ごせるのも、図書館の魅力です。

土地を選ぶときには、ぜひ次のような視点でも地域を見てみてください。

  • 子どもが遊べる安全な場所が近くにあるか
  • 習い事や学童など、地域の子育て資源があるか
  • 子ども同士が自然に関われる環境かどうか

家は、ただ“建てる”だけでなく、子どもが育つ環境を整える土台にもなります。

高齢者世帯の住み替えは、「心の整理」もゆっくりと

長く住み慣れた家を離れるということは、ただの“引っ越し”ではなく、人生の一つの節目でもあります。

特に、お子様が巣立ったあと、部屋の広さや動線が今の暮らしに合わなくなってきた…そんなタイミングで「もう少し便利な場所に住み替えようか」と考える方も多いのではないでしょうか。

  • 将来、車の運転を控えるかもしれない
  • 病院やスーパーが近くにあった方が安心
  • 掃除や管理がしやすいコンパクトな住まいがいい

このような理由で住み替えを検討するのは、とても前向きな選択です。

とはいえ、「思い出が詰まったこの家を手放すのは寂しい」――そんなお気持ちも、きっとあると思います。
実は、私自身もよくわかります。
私の部屋には、今でも子どもが描いてくれた似顔絵が飾ってあります。
見るたびに当時の笑顔が思い出されて、手放すなんて考えられません。

だからこそ、私がもし住み替えをするとしたら、まず子どもに相談すると思います。
そしてできれば一緒に、思い出の品をひとつずつ見ながら「これは残しておこうか」「これは写真に残そうか」と選別していきたい。
そんなふうに、思い出話を交えながら整理を進めていけば、きっと気持ちも軽くなり、前向きに一歩踏み出せるのではないでしょうか。

住み替えは、物理的な移動だけではなく、「心の準備」の時間でもあります。
焦らず、ゆっくり、ご自身のペースで。「これからの暮らしをもっと快適にする」ための一歩として、ぜひ前向きに考えてみてくださいね。

おわりに

島根の地価が下がっていると聞くと、どうしても「今、家づくりして大丈夫?」と不安になってしまうもの。
ですが、大切なのは「暮らしをどうつくっていくか」。
私たち林谷ホームは、松江・出雲のまちとともに歩みながら、皆さまの暮らしに寄り添った住まいづくりを応援しています。
資産価値の上下だけでなく、「家族の思い出を育む場」としての家を、一緒に考えてみませんか?
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本日も、どうぞご安全に。そして、良い一日をお過ごしください。

参考情報

🔗令和5年 地価公示について-島根県(PDF)