基礎のコンクリート工事や屋根工事の面積が増えるので、床面積に対しての「坪単価」という点では平屋のほうが割高になります。また、土地から購入される場合は平屋のほうが大きな敷地が必要になるので、その分もコストアップになります。
ただ、平屋は階段が不要なのでその分の面積を削減できたりします。

平屋は家族の気配を感じやすいというメリットの反面、プライバシーが確保しにくくなります。部屋と部屋の間に収納を設けたり、LDKを挟んで振り分け式の配置にするなど、設計の工夫が必要です。

セキュリティ面に関しては二階建て以上の住宅と同じように対策が必要です。平屋だから心配、二階建てだから安心、ということはありません。防犯設備を充実させるとともに、人目につかない土地や外構レイアウトは避ける、近隣の方と普段からコニュニケーションをとるといった対策は必要です。

平屋だから浸水しやすい、ということはありませんが、万が一浸水した場合に上階に避難できない、というリスクはあります。
だからこそ、土地選びは非常に重要です。自治体ごとに作成しているハザードマップを参考に、浸水しやすい土地やエリアを把握することをお勧めします。

ハザードマップが見つからない方や見方が分からない方は当社にご相談ください。松江近隣エリアの浸水リスクについては当社社内でも情報を共有しています。

固定資産税は土地と建物を別々に計算します。

土地に関しては、仮に同じ延べ床面積の二階建て住宅と平屋住宅を、同じ条件（建蔽率・容積率など）で建てるとすると、そのために必要な土地の広さは平屋のほうが広くなります。そのため平屋のほうが土地の固定資産税は高くなると言えます。

建物に関しては、大きさだけでなく、建材や設備についても税額の計算に算入します。平屋は二階建てに比べ基礎や外壁、屋根の面積が大きくなるため、同じ広さで同じ設備を備えた住まいの場合、建物の固定資産税も平屋のほうが二階建てよりも高くなります。

ただし上記はいずれも、「仮に全く同じ条件で」という非現実的な比較にすぎません。実際にはご自身の希望する間取りやライフスタイルの優先順位など、さまざまな条件を複合的に比較検討することが大切です。