出雲で安心して暮らすために、“揺れたあと”のことまで考えた家づくりを始めませんか?
この記事では、耐震等級の基本から、出雲の土地に適した備えの考え方までをわかりやすくお伝えします。
はじめに
こんにちは!好きな言葉は「笑う門には福来る」、林谷佳和です。
今回は、「出雲市の耐震性能」について、暮らしに寄り添う目線でお話をさせてください。
日々の暮らしの中で、地震のことを意識する機会はそう多くないかもしれません。
けれど、「もしもの備え」は、家族の安心と日常を守るために、そっと心にとめておきたい大切なことでもあります。
出雲市といえば、豊かな自然と歴史が息づく、心安らぐまち。
一方で地域によっては地盤がやわらかいエリアもあり、揺れ方に差が出ることもあります。
今回のブログでは、
「耐震等級ってそもそも何かね?」
というお話から、林谷ホームが大切にしている“損壊しにくい住まい”という考え方まで、わかりやすくお伝えできればと思います。
大切な人と、これからも安心して暮らせる住まいとは何か──一緒に考えるきっかけになればうれしいです。
出雲市の地震リスクと「耐震等級1」の限界とは
地盤特性と地震の履歴から見えてくる出雲市の特性
出雲市は、豊かな自然と歴史に包まれた穏やかな土地という印象があります。
ですが、地震とは無縁というわけではありません。
2001年の島根県東部地震では出雲地方でも震度5弱を記録しました。
とくに宍道湖沿岸や低湿地帯など、地盤のやわらかいエリアでは、震度以上の揺れを感じることもあります。
そのため、「備えすぎて損することはない」という考えのもと、今こそ“住まいの耐震性能”に目を向けることが大切です。
「耐震等級」ってどういう意味? 等級ごとの違いとは
「耐震等級」とは、建物がどれだけの地震に耐えられるかを示す指標です。
1〜3の等級があり、数字が大きくなるほど耐震性能が高くなります。
等級 | 耐震性の強さ | 主に該当する建物 |
---|---|---|
等級1 | 建築基準法の最低基準 | 一般住宅 |
等級2 | 等級1の1.25倍の耐震性 | 学校、病院などの公共施設 |
等級3 | 等級1の1.5倍の耐震性 | 消防署、警察署など防災拠点 |
◆ 耐震等級1:最低限の命を守る設計
耐震等級1は、建築基準法で定められた「最低限の耐震性」を指します。
震度6強〜7程度の地震に対し、倒壊・崩壊を防ぐことを目的とした設計です。
ただし、倒壊は防げても損傷は免れない可能性があるため、地震のあと「住み続けるのは難しい」となるケースも想定されます。
◆ 耐震等級2:避難拠点レベルの安心
等級1の1.25倍の強さを持つのが等級2です。
これは学校や病院など、災害時に避難場所となる施設にも求められるレベルで、長期優良住宅の認定基準にも含まれています。
より大きな揺れにも対応しやすく、損傷の程度を軽減する可能性も高まります。
◆ 耐震等級3:防災拠点と同等、住み続ける強さ
等級1の1.5倍の強さを持つ「耐震等級3」は、消防署や警察署など、救助・支援の拠点となる建物にも適用される最高ランクの耐震等級です。
耐震等級3の住宅は、震度7クラスの揺れでも倒壊のリスクを最小限に抑える設計がされており、“災害後も住み続けられる強さ”が期待できる等級だといえます。
耐震等級1でも命は守れる水準ではありますが、建物自体が損傷してしまえば、修繕や住み替えといった生活の再建が必要になるケースも少なくありません。
それでも「耐震等級って本当に必要?」という声がある理由
耐震等級について調べていると、ときどき「実はあまり意味がないのでは?」という意見を目にすることがあります。
もちろん、耐震性は重要だと考えていても、こうした声に触れると「たしかに一理あるかも…」と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
そこでここでは、そうした意見の背景にある「3つの視点」をご紹介します。
視点①:新築ならすでに一定の耐震性があるから
今の建築基準法では、新しく建てられる家はすべて“耐震等級1相当”の基準を満たすようになっています。
このため、「すでに十分な強度があるなら、それ以上の耐震性能は必要ないのでは?」と感じる方もいるようです。
たしかに命を守るという観点では等級1でも最低限の安全性は確保されていますが、実際に地震が起きた後、“どこまで生活を続けられる状態でいられるか”まで考えると、等級3の持つ意味は大きく変わってきます。
視点②:一度の地震ではなく、繰り返す揺れが心配だから
耐震等級は、「想定される1回の大きな揺れ」に対する耐性を示すものです。
しかし日本では、余震や複数回の地震が短期間で続くことも少なくありません。
そのため、「1回は耐えられても、次はどうだろう?」という不安の声が出てくるのも当然といえます。
柱や梁といった構造部分は、繰り返しの揺れで少しずつダメージを蓄積していくことがあるからです。
視点③:自然災害のすべてに対応できるわけではないから
耐震等級が高い家であっても、それが“あらゆる自然災害から家を守ってくれる”というわけではありません。
たとえば、大きな津波や地滑りなど、地震とは異なる災害が起きた場合、建物そのものに被害が及ぶ可能性もあります。
また、過去に前例のない巨大地震が起こる可能性もゼロではなく、耐震性能が万能でないことも事実です。
こうした背景から、「耐震等級だけに頼るのはちょっと不安…」という感覚を持つ人がいるのも自然なことかもしれません。
大切なのは、“知った上でどう選ぶか”
このように、耐震等級に対してさまざまな見方があるのは事実です。
けれど私たちが考えるのは、「それでも、できる限りの備えをしておくことの価値」です。
すべての揺れや災害を完全に防ぐことは難しいかもしれません。
でも、もしものときに家族と住まいを守れる確率を少しでも上げられるなら、それはきっと意味のある選択になると思うのです。
林谷ホームの家づくり:耐震等級3を選ぶ理由
繰り返す揺れにも“損壊しない家”を当たり前に
林谷ホームでは、出雲市をはじめとする山陰の地域で建てるすべての住宅において、「耐震等級3相当」の構造を目標としています。
なぜ、そこまでこだわるのか。
それは、ただ“倒壊しない”ではなく、“損壊すらしない”ことを目指しているからです。
震度6強以上の揺れが繰り返されるような地震でも、家が壊れずに家族の暮らしを守れる。
そんな“当たり前の安心”を、すべての住まいに届けたいと考えています。
「住めなくなる家」にしないための備え
一見無事に見える家でも、柱や壁に深刻なダメージを受けてしまうと、その後住み続けることが難しくなる場合があります。
修繕費や仮住まいの費用が家計を圧迫し、ときには二重ローンを抱えるような状況に追い込まれることも。
だからこそ私たちは、「被害が出る前に備える」ことを大切にしています。
命を守るのはもちろん、その後の生活まで守れる住まいをつくることこそが、家づくりに関わる者としての使命だと考えています。
熊本地震が教えてくれた「耐震等級3」の信頼性
2016年に発生した熊本地震では、震度7という非常に強い揺れが短期間に2度も襲いました。
まさに“想定外”の出来事でしたが、このとき「耐震等級3」の家がどれほど力を発揮するかが実際のデータとして示されました。
国土交通省の委員会報告によれば、調査対象となった19棟の木造住宅のうち、等級3の住宅16棟では14棟が無被害、2棟が軽微な被害。
これに対し、等級1の住宅では損傷を免れなかったケースも報告されています。
🔗熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会(PDF)
このデータからもわかるように、耐震等級3は、ただの数字ではなく、“家族と住まいを守る力”を持った、実績のある基準です。
修繕費の現実──地震後にかかる「見えないコスト」
地震で建物が損傷した場合、その修繕費は決して小さくありません。
国の調査でも、震度6強クラスの大きな揺れの後には、多くの住宅で修繕や対応が必要になることがわかっています。
しかもそれは、建物の修繕だけの金額。
その間の仮住まいの費用、収入の減少、精神的な負担など、目に見えないコストまで含めると、その影響は想像以上です。
「備えあれば憂いなし」とは、まさにこうした状況を防ぐための言葉かもしれません。
家族を守る家づくり、その第一歩を一緒に
家は、ただ雨風をしのぐための箱ではありません。
家族の笑顔や、日々の小さな幸せが積み重なる、大切な「居場所」です。
だからこそ私たち林谷ホームは、「倒壊しない」だけでなく、「揺れのあとも、安心して暮らし続けられる家」を目指しています。
これから家づくりを始める方も、今のお住まいを見直したい方も、どうぞお気軽にご相談ください。
お客様の不安を、見える形に変えるお手伝いをいたします。